和室を洋室にする費用はいくら?畳だけ変える小規模からフル洋室化まで、工事項目で分解して解説【2026年版】 イメージ

和室を洋室にする費用はいくら?畳だけ変える小規模からフル洋室化まで、工事項目で分解して解説【2026年版】


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この記事は、建築設計の実務に携わる運営者が、各社が公開している費用の目安を出典付きで整理したものです。

畳・襖・押入れが揃った和室のイメージ ※イメージ
和室のどこを洋室にするかで、工事項目も費用も変わります

結論:和室を洋室にする費用は、畳だけ変える10万円台からフル洋室化の100万円超まで

和室を洋室にする費用は、どこまで変えるかで大きく割れます。畳だけフローリングに張り替える小規模な工事なら10万〜30万円です。襖や照明まで含むフル洋室化で26万〜100万円、和室全体を洋室化すると70万〜120万円が、公開されている目安です。

同じ「和室を洋室にする」でも、金額は10倍近く開きます。差を生むのは工事の範囲です。畳を張り替えるだけか、押入れ・天井・建具・電気まで触るかで、職人の種類と日数が変わります。

この記事の数字は、各社が公開している目安を出典付きで並べたものです。実際の金額は現地を見た見積もりで決まります。手元の見積もりを読む物差しとして使ってください。

やりたいこと公開されている目安出典
畳の撤去とフローリング張り10万〜30万円ゼヒトモ
壁紙の張り替え(クロス)10万〜20万円ゼヒトモ
天井の改装5万〜15万円ゼヒトモ
襖(ふすま)の交換3万〜22万円ゼヒトモ
照明器具の交換3万〜10万円ゼヒトモ
1室まるごと洋室化(5項目合計)26万〜100万円ゼヒトモ
和室全体を洋室にする70万〜120万円オムラ

出典はいずれも2026年10月5日に確認した各社の公開記事です(記事末に一覧)。

あなたのケースはどのパターンか、30秒で確認

工事規模を自分でイメージできると、見積もりの読み方も、頼む相手の選び方も変わります。以下のチェックで自分がどのパターンかを掴んでください。

  • 畳をフローリングに替えたいだけ、壁や押入れは今のままでいい → パターン1(小規模)
  • 畳も壁紙も天井も洋風にしたい、押入れは今のままでいい → パターン2(中規模)
  • 押入れもクローゼットに、襖もドアに、照明もダウンライトに替えたい → パターン3(フル洋室化)
  • 和室が2室以上あって一緒に、またはリビングと一体化したい → パターン4(最大規模)

パターン1〜2は内装中心の工事で、職人の種類も少なく済みます。パターン3以降は電気工事と大工工事と内装工事が重なるため、金額のレンジも頼み先の選び方も変わります。


パターン1|畳をフローリングに変えるだけ(小規模)

何が含まれるか

畳をはがして下地を整え、フローリング材を張る工事です。壁紙・天井・押入れ・照明はそのまま使います。

ゼヒトモの目安では10万〜30万円です。幅が出る理由は2つあります。畳の下地が板かコンクリートかで、下地工事の中身が変わります。床の高さを隣の部屋とそろえる必要があるかも、金額に影響します。

このパターンに向く人

  • 「畳の上を歩くときのペタつきが気になる」「布団ではなくベッドを置きたい」が主な動機
  • 押入れは収納として残したい
  • 壁や天井の雰囲気はそのままで問題ない

工事を頼む前に確認したいこと

畳を上げると、下から**荒床(あらゆか)**と呼ばれる板の下地が出てくる家があります。マンションでは、コンクリートがそのまま出てくることもあります。コンクリートの上に直接フローリングを張る場合は、湿気と底冷え対策で下地を組み直す工事が必要です。

戸建ての場合も、長年敷いていた畳の下で荒床が傷んでいることがあります。見積もりを頼むときは「下地が傷んでいた場合の追加費用はいくらになるか」を先に聞いておいてください。


パターン2|壁・天井のクロスも張り替える(中規模)

何が含まれるか

パターン1に加えて、壁紙と天井のクロスを洋風のものに張り替えます。畳のい草の香りや、ベージュ系の落ち着いた色味を手放して、白や淡い色のクロスに変える工事です。

ゼヒトモの目安は次のとおりです。合わせて25万〜65万円の範囲になります。

工事項目目安
畳の撤去とフローリング張り10万〜30万円
壁紙の張り替え10万〜20万円
天井の改装5万〜15万円

畳の「座敷感」をどこまで残すかで答えが変わる

【設計実務の視点】和室の空気を全部消すか、要素だけ残すか

和室の落ち着いた印象は、畳の色味・い草の香り・漆喰や京壁の壁の質感・天井の木目で作られています。すべてを洋風のクロスとフローリングに置き換えると、まったく違う部屋になります。

「子供部屋として使うから洋室化は確定だが、時々は布団も敷きたい」という場合は、別の選択もあります。床だけフローリングにして、壁は塗壁のまま残す方法です。壁材を残すと、工事費は10万〜20万円ほど下がります。見積もりの前に、「どの要素は残したいか」を家族で話しておくと、業者への指示が通りやすくなります。

このパターンに向く人

  • 畳と壁の両方を洋風にしたい
  • 押入れは残して布団収納に使い続けたい
  • 照明は蛍光灯のままでもいい、または自分で付け替えればよい

パターン3|押入れ・襖・照明まで含むフル洋室化(大規模)

何が含まれるか

パターン2に加えて、押入れをクローゼット化し、襖をドアに替え、照明もシーリングからダウンライトに替えます。コンセントを追加する場合は電気工事も入ります。

ゼヒトモが示す「1室まるごと洋室化」の内訳は、次の5項目です。

工事項目目安
畳の撤去とフローリング張り10万〜30万円
壁紙の張り替え10万〜20万円
天井の改装5万〜15万円
襖の交換(ドア化含む)3万〜22万円
照明器具の交換3万〜10万円

合計で26万〜100万円です。手元の見積もりが「一式」とだけ書かれていたら、5項目に分けてもらってください。どこにお金がかかっているかが見えれば、削ってよい項目も見えてきます。

押入れをクローゼット化するときの注意

押入れをクローゼットに替える工事は、中段(真ん中の棚板)の撤去から始まります。中段を外した後、内側の壁をベニヤから壁紙に仕上げ直し、ハンガーパイプを設置します。

このときに注意したいのは**天袋(てんぶくろ)**です。押入れの上にある小さな収納で、天袋を残すか撤去するかで工事費が変わります。天袋まで撤去すると天井の下地工事が入ることがあり、追加で5万〜10万円かかる場合があります。

襖をドアに替えるときの注意

襖を開き戸や引き戸のドアに替える場合、襖の鴨居(かもい・上の溝)と敷居(しきい・下の溝)を撤去して、ドア用の枠を作り直します。周りの壁も触ることになるため、襖の交換単体ではなく「建具の交換+周辺の壁補修」として見積もりが出ることが多くなります。

このパターンに向く人

  • 寝室として本格的に使いたい、ベッドと洋服タンスを置きたい
  • 子供が中学生以上になり、個室として独立させたい
  • 来客用の座敷として使う機会はもう無い

パターン4|複数の和室をまとめて洋室化・リビングと一体化する(最大規模)

何が含まれるか

隣り合った和室2室の間の襖(と敷居)を撤去して1室にする、またはリビングと和室の間の壁を撤去してリビングを広げる工事です。パターン3の工事を2室分やるため、金額は単純に倍以上に広がります。

オムラの目安では和室全体を洋室化すると70万〜120万円。これは1室あたりではなく、和室の空間全体を洋室化する前提の数字です。

壁を撤去するなら、構造の確認が必須

【設計実務の視点】抜ける壁と抜けない壁がある

和室とリビングの間、または和室どうしの間の壁は、見た目には同じに見えます。しかし、**構造上抜ける壁(間仕切り壁)と抜けない壁(耐力壁)**があります。耐力壁は家の重さと地震の力を受け止めている壁で、抜くと家の強度が落ちます。

築年数が古い家や、2階建ての1階にある壁を触る場合は、構造図を確認してから計画してください。構造図が無い家でも、現地調査で判断できる業者と、できない業者がいます。「この壁は抜けますか」と聞いて即答できる業者か、持ち帰って図面と現地を照合してくれる業者を選ぶのが安全です。

木造戸建ての壁を抜く場合、2000年6月以降の建築基準法改正で耐震等級や壁量計算の基準が厳しくなりました。古い家ほど、壁を抜くときは耐震補強もセットで考えてください。

このパターンは相見積もりが必須

パターン4は工事範囲が広く、業者ごとに提案の方向性が大きく変わります。「壁を抜いて1室にします」だけでは見積もりが揃いません。業者によって、次の3点の判断が分かれるからです。

  • どの壁を抜けるか
  • 構造補強はどこまでやるか
  • 床の高さをどうつなぐか

このため1社だけの見積もりでは、その金額が妥当かどうか判断できません。工事の範囲を揃えたうえで、必ず2〜3社の見積もりを並べて比べてください。


和室と洋室ダイニングの比較イメージ ※イメージ
同じ空間でも、触る工事項目次第で見え方はここまで変わります

同じ工事なのに、なぜ数字が何倍も違うのか

ここまで4つのパターンを見てきました。同じ「畳の撤去とフローリング張り」でも、10万円から30万円まで3倍近く開いています。設計の立場から見ると、金額を動かす要因は次の5つに絞れます。

1. 畳の下地が「板」か「コンクリート」か

戸建ての和室は、畳の下に荒床と呼ばれる板の下地が組まれています。この上に薄いフローリング材を貼る工事なら、下地を作り直す必要がありません。

マンションや、コンクリート直仕上げの土間和室の場合は、コンクリートの上に根太(ねだ)という木の下地を組みます。その上にフローリングを張るため、下地工事の分だけ金額が10万円前後上乗せになります。

2. 押入れの中段と天袋をどこまで撤去するか

押入れをクローゼットにする工事は、中段だけ外すか、天袋まで撤去するかで金額が変わります。天袋まで撤去すると天井の下地工事が必要になり、追加で5万〜10万円のコストが発生します。

3. コンセント・照明の電気工事があるか

和室には、照明以外のコンセントが少ないことが多くあります。洋室として使うなら、ベッド脇のコンセントや、デスク用のコンセントを増やしておきたい。

壁の中に配線を通す工事は、電気工事士の資格を持つ職人しかできません。大工とは別の職人が来るので、人件費が加算されます。延長コードで済ませるか、工事で作るかを、見積もりの前に決めておいてください。

4. 襖や障子を撤去して周りの壁も触るか

襖や障子を撤去すると、その溝(鴨居・敷居)の跡が壁と床に残ります。これを隠すために、周辺の壁紙を張り直し、床材もそろえ直します。「襖を外すだけ」では済まず、周辺の仕上げ直しがセットで必要になるケースが多い。

5. 1室だけか、複数室・リビングまで広がるか

1室だけの洋室化なら、パターン3までで収まります。隣の部屋と床の高さをそろえる必要があったり、壁を抜いてリビングと一体化したりする場合は、工事はパターン4の規模に広がります。構造の検討も必要になります。


和室を洋室にする前に、知っておきたい3つの注意点

1. コンクリート直仕上げの床は、湿気対策が必須

【設計実務の視点】マンションの和室を洋室化するときの落とし穴

マンションの和室は、コンクリートの床に薄い畳が直接敷かれていることがあります。この床の上に、ホームセンターで買ったフローリング材を直接貼ると、コンクリートからの湿気で下地が傷みやすくなります。

本来は、コンクリートの上に根太(ねだ)と断熱材を入れた下地を組み、その上にフローリングを張るのが基本です。自分で作業する場合、「薄い発泡シートの上に貼るだけ」で済ませる解説記事も見かけます。しかし、湿気の多い部屋では数年で底が傷むことがあります。

工事を業者に頼むなら、床下地の構造を見積書に明記してもらってください。「下地組み・断熱材・フローリング」が別項目で書かれているかを確認します。

2. 押入れの天袋を撤去すると天井の下地工事が入ることがある

天袋を撤去する工事は、ただ棚板を外すだけでは終わりません。天袋の上には天井の下地があり、天袋を撤去すると、下地の裏側が露出することがあります。この場合は天井の下地を組み直し、天井板か天井クロスで仕上げ直します。

見積もりに「押入れの撤去」とだけ書かれていたら、天袋の扱いが含まれているかを確認してください。

3. 和室が1室しかない家は、客間の判断になる

近年の住宅は、和室が1室だけの間取りが多くなっています。この1室を洋室にすることは、来客用の座敷をなくす判断でもあります。

和室を次のように使っている家庭も多いでしょう。

  • 法事やお盆に親戚が集まる場所
  • 仏壇を置く部屋
  • 布団を敷いて昼寝する場所

洋室化すると、こうした使い方はできなくなります。工事を始める前に、家族や親戚と「洋室化してもよいか」を確認しておくと、工事後の後悔が減ります。


見積もりの頼み先は、工事規模で分ける

パターン1〜2(内装のみの小規模工事)の頼み先

畳の張り替えと壁紙の張り替えだけで済む工事は、金額が30万円以下に収まることが多くあります。この規模なら、近所の内装専門店か、信頼できる大工・工務店に直接頼むのが早道です。

一括見積もりサービスも使えます。ただし、全国規模のサービスでは「対応エリア外」や「最低工事金額の下限」でマッチしないことがあります。地元で畳店・内装店を数軒当たり、相場をつかんでから決めてください。

パターン3〜4(押入れ・建具・電気を含むフル洋室化)の頼み先

工事範囲が広がると、1社だけの見積もりでは金額の妥当性が判断できません。工事の範囲を揃えたうえで、2〜3社の見積もりを並べる相見積もりが基本です。

一括見積もりサービスを使う場合は、次の2つが候補です。

  • リフォーム比較プロ — 広告主の案内では、全国500社以上のリフォーム会社が登録しています。申し込みのあと、本人確認(電話)があります
  • ニッカホームの見積もりサービス(Re:est) — 大手リフォーム会社が運営し、見積もりか下見までを無料で受けられます。運営元の店舗網を使うため、対応エリア外からは申し込めません。お住まいの地域が対象かどうかを、申し込み前に公式サイトで確かめてください。また、本見積もりの金額が15万円以下になる見込みの小規模工事は対象外です。パターン1相当の工事で検討している方は、別の頼み先の方が合います

依頼する時にメモしておくと見積もりが比べやすくなる4点

  • 和室の広さ(畳の枚数と、おおよその寸法)
  • 押入れの有無と、クローゼット化を希望するかどうか
  • コンセントの追加希望(位置と口数)
  • 床下地の状態がわかれば、合わせて伝える(戸建てなら荒床、マンションならコンクリート直か)

この4点をA4のメモにして各社へ渡すと、工事範囲が揃った見積もりが戻ってきます。


よくある質問

和室を洋室にすると固定資産税は変わりますか

床材や壁紙の張り替えなど、建物の構造を変えない内装リフォームなら、固定資産税の評価額は大きく変わらないのが一般的です。ただし、壁を抜いて間取りを変更する大規模な工事や、増築を伴う工事は、評価の対象になることがあります。工事内容が構造に及ぶ場合は、着工前に自治体の資産税課へ確認しておいてください。

畳をフローリングにするだけなら自分でできますか

ホームセンターでは、畳の上に敷くタイプのフローリング材が売られています。これなら工事ではなく「上貼り」なので、個人でも扱える範囲です。ただし、次のような注意点があります。

  • 畳の厚みの分だけ床が上がる
  • ドアが開かなくなる
  • 長期間敷くと畳が傷む

本格的に畳をフローリングにしたい場合は、下地から作り直す工事になるため、業者に頼むのが現実的です。

和室を洋室にするリフォームで使える補助金はありますか

国の制度としては、省エネ性能を上げるリフォーム(断熱改修・窓改修)に対する補助金が中心です。畳からフローリングへの変更そのものは対象になりにくいですが、断熱材を入れ直す工事や、二重窓を入れる工事と組み合わせると、補助金の対象になることがあります。自治体独自の助成制度もあるので、お住まいの市区町村のサイトで「住宅リフォーム 補助金」で確認してください。

マンションの和室を洋室にする場合、戸建てと費用は変わりますか

マンションは床下地がコンクリート直のことが多く、下地組みから必要になるため、戸建ての畳張替えより数万円から十万円程度高くなることがあります。また、マンションには管理規約で「床材の遮音等級」が決められていることが多く、使えるフローリング材が制限されます。工事の前に管理組合への届け出が必要なマンションも多いので、着工前に規約を確認してください。

和室を1室だけ残したほうがいい理由はありますか

和室はいまも、来客用の寝室、法事などの行事、仏壇を置く場所として需要があります。すべての部屋を洋室にすると、客が泊まるときに布団を敷く場所がなくなります。

将来、親の介護で同居する可能性がある家では、1室残しておくと使い勝手が広がるでしょう。工事の前に家族で「何に使う部屋か」を話し合うと、残すか変えるかの判断がつきやすくなります。


まとめ

  • 費用の目安:
    • 畳だけ変える小規模工事: 10万〜30万円
    • 壁・天井も含める: 25万〜65万円
    • 押入れ・建具・照明まで含むフル洋室化: 26万〜100万円
    • 和室全体の洋室化: 70万〜120万円
  • 金額が割れる理由: 床下地、押入れの範囲、電気工事、建具周辺の仕上げ、工事する部屋の数の5つ
  • 頼み先の選び方: 小規模な内装中心の工事は地元の内装店か工務店へ。押入れ・電気・複数室が絡む工事は2〜3社の相見積もりを取る
  • 見積もりの前に: 床下地の状態、押入れの扱い、コンセントの追加希望、和室の広さの4点をメモにまとめてから依頼する

出典(いずれも2026年10月5日確認)

  • ゼヒトモ「仏間のリフォームにかかる値段相場は?仏壇のリメイク方法や注意点も紹介」(1室洋室化の5項目分解)
  • オムラ「仏間のリフォームは何から考える?費用と注意点」(和室全体を洋室にする目安)

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