吹き抜けを塞ぐリフォームの費用はいくら?2階に部屋を増やす・部分的に塞ぐ・対策グッズで済ませるで金額が変わる理由を建築設計者が解説【2026年版】 イメージ

吹き抜けを塞ぐリフォームの費用はいくら?2階に部屋を増やす・部分的に塞ぐ・対策グッズで済ませるで金額が変わる理由を建築設計者が解説【2026年版】


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この記事は、建築設計の実務に携わる運営者が、各社が公開している費用の目安を出典付きで整理したものです。

吹き抜けのあるリビングのイメージ ※イメージ
吹き抜けを塞ぐ工事は「部屋化」「一部塞ぎ」「対策のみ」で中身も金額もまったく別物です

結論:吹き抜けを塞ぐリフォームは「部屋化・部分塞ぎ・対策のみ」で金額の桁が変わる

「吹き抜けを塞ぐ」という言葉は1つですが、実際の工事は大きく3つに分かれます。公開されている目安は次のとおりです。

やりたいこと公開されている目安出典
完全に塞いで2階に部屋を増やす(部屋化)50万〜150万円(事例では190万円の例も)ゼヒトモ/リホームナビ
一部だけ塞ぐ(ロフト・収納化)20万〜135万円程度(4畳半の標準仕様は40万〜60万円前後)ゼヒトモ/明康
工事をせず断熱・遮音の対策グッズで済ませる9千円程度〜19万円程度リホームナビ系DIY事例/homemap他

同じ「吹き抜けを塞ぐ」でも、金額は大きく変わります。対策グッズだけの場合と部屋化の場合では、100倍以上開くこともあります。差を生むのは、床という構造物を新設するかどうかと、その施工面積です。

この記事の数字は、各社・各サイトが公開している目安を出典付きで並べたものです。実際の金額は現地を見た見積もりで決まります。手元の見積もりを読む物差しとして使ってください。

出典はいずれも2026年10月16日に確認した各社の公開情報です(記事末に一覧)。

あなたはどのパターンか、30秒で確認

  • 吹き抜けをなくして、2階に個室や書斎を作りたい → パターン1(部屋化・大規模)
  • 開放感はある程度残しつつ、ロフトや収納スペースを増やしたい → パターン2(部分塞ぎ・中規模)
  • 工事はせず、寒さや音の反響だけ何とかしたい → パターン3(対策のみ)

パターン1・2は床を新設する構造工事で、工務店やリフォーム会社に相談するのが基本です。パターン3は工事を伴わない、または数万円程度の対策で済むことが多いパターンです。一括見積もりサービスの対象にならないケースもあります。


パターン1|完全に塞いで2階に部屋を増やす(大規模・部屋化)

何が含まれるか

吹き抜けの開口部をふさぐ床を新設する構造工事です。床を支える下地・断熱材の充填・仕上げに加えて、個室として使うなら電気配線の増設も必要です。コンセント・照明・エアコン用の配線が対象になります。既存の梁や柱をどう活かすか、新しい床の荷重をどこで受けるかが、工事内容を左右します。

公開されている目安

ゼヒトモの公開情報では、新しい部屋を作る場合の内訳は次のとおりです。

費用項目目安
設計費用約5万〜15万円
施工費用約50万〜80万円
材料費約20万〜70万円
合計約50万〜150万円

㎡単価では7万〜13万円程度です。

リホームナビの公開情報では、部屋・ロフト・納戸にする工事全体の費用レンジを「50万〜550万円と幅広い価格帯」としています。施工面積・内装のこだわり・電気工事の有無・耐震補強の程度で、大きく金額が動くとしています。実例として、吹き抜けと和室をリビング・ダイニングへ変更し、ロフトを新設した工事があります。費用は190万円、工事期間は30日という事例が公開されています。

構造計算が必要になるケースと不要なケース

【設計実務の視点】床を新設できるかどうかは、既存の梁・柱の位置で決まる

吹き抜けに床を新設する工事は、新しい床の荷重をどこで受けるかが最初の分岐点です。吹き抜けの周囲に、荷重を受けられる梁や柱がすでにある家は、その位置に床を架けることで工事がシンプルに済みます。

一方、吹き抜けの周囲に受けとなる構造部材が無い、またはスパン(柱と柱の間隔)が大きい家もあります。この場合は新しい梁を追加する工事になり、構造計算で荷重の伝わり方を確認します。木造戸建てで壁や梁を新たに追加する場合は、既存の壁量計算・耐震性能とのバランスも見てください。

現地調査の時点で「新しい床の荷重をどこで受ける計画か」を業者に説明してもらいましょう。工事の難易度と金額感をつかみやすくなります。

このパターンに向く人

  • 子供の成長で個室が必要になった
  • 在宅ワークの専用スペースが欲しい
  • 冷暖房費を本格的に抑えたい(吹き抜けの容積自体をなくすため、効果が大きい)

パターン2|吹き抜けの一部だけを塞ぐ(ロフト・収納スペース化)

何が含まれるか

吹き抜けの上部だけに床や棚を新設し、下は吹き抜けのまま残す工事です。完全な個室ではなく、収納やロフトとして活用する用途が中心です。

公開されている目安

ゼヒトモの公開情報では、ロフトや収納空間にする場合の内訳は次のとおりです。

費用項目目安
設計費用約5万〜15万円
施工費用約5万〜50万円
材料費約15万〜70万円

内訳を合計すると、おおよそ25万〜135万円程度の幅になります。㎡単価は6万〜11万円程度です。

ロフト増設を専門に扱う株式会社明康の公開情報では、規模別の相場が次のように示されています。

規模・項目目安
ロフト増設全体20万〜100万円程度
4畳半(約7.5㎡)程度40万〜60万円前後が相場
2畳程度(収納用)20万円台から施工可能なケースもある
昇降手段:はしご5万〜15万円程度
昇降手段:固定階段20万〜40万円程度

はしごと階段では、昇降手段の違いで金額差が出る点も示されています。

リホームナビの実例では、吹き抜けで納戸造作を行った工事があります。費用は110万円、工事期間は30日で、玄関の大容量収納スペースと階段下収納の増設を含む例が公開されています。

完全に部屋化する場合と比べて何が軽くなるか

パターン1との違いは、電気配線や建具(ドア・壁)がほぼ不要になる点です。床の新設工事だけで済むため、職人の種類も少なくなります。

もう1つの軽減ポイントが天井高の扱いです。株式会社明康とリホームナビの両方が示している基準があります。天井の高さが最高部で1.4m以下、かつロフトの面積が設置する階の床面積の2分の1未満の場合が対象です。この条件を満たすと、小屋裏物置(ロフト)として扱われ、原則として床面積に算入されないとされています。この基準を満たせば、パターン1の個室化よりも建築基準法上の扱いが軽くなる可能性があります。ただし個別の建物・自治体の判断が前提です。防火地域・準防火地域での増築や、床面積10m²超の増築は確認申請が必要になる場合があるため、着工前に自治体へ確認してください。

採光については、吹き抜けの下部を開けたまま残すため、パターン1の完全封鎖より光の通り道を確保しやすい点もメリットです。

このパターンに向く人

  • 開放感はある程度残したい
  • 収納不足を解消したい
  • 予算をパターン1より抑えたい

パターン3|工事はせず、断熱・遮音の対策グッズで済ませる

対策の内容

床を新設する工事をせず、既製品や簡易な施工で寒さ・音の反響を和らげる方法です。

  • 断熱性のあるカーテン・パネルで、吹き抜けの開口部を覆う
  • シーリングファンを後付けし、上下の空気を循環させる
  • サーキュレーターで暖気の滞留を解消する

公開されている目安

実際にこの方法だけで吹き抜けを閉じた個人の事例が公開されています。使ったのは突っ張り棒とカーテンのみで、材料費の内訳は次のとおりです。

材料価格
太い突っ張り棒432円
細い突っ張り棒2本1,196円
カーテン6,436円
カーテンリング756円
カーテンクリップ324円
合計9,144円

「1万円以下ででき、取り付け自体は1時間ほど」という内容でした(2018年、消費税8%時点の価格)。

シーリングファンを後付けする場合の費用は、別の専門サイトの公開情報によると次のとおりです。

項目目安
本体価格(低価格帯)1万〜2万円前後
本体価格(中価格帯)2万〜6万円前後
本体価格(高価格帯)6万〜10万円以上
設置工事費(通常の天井)1万〜2万円
設置工事費(吹き抜け・高所作業)3万〜6万円程度
足場の設置費(必要な場合)1万〜3万円

本体と工事費・足場費をすべて高価格帯で合算すると、最大で19万円程度に達する計算です。

どこまでなら対策グッズで解決し、どこからは工事が必要になるかの見極め

吹き抜けの寒さ・音の反響の原因は、大きく2つに分かれます。1つは、吹き抜け自体の空間容積が大きく、暖気が上に逃げやすいという構造的な要因です。もう1つは、窓や壁の断熱・気密性能の不足です。

後者が主な原因であれば、カーテンやシーリングファンといった対策グッズで一定の効果が見込めます。前者が主な要因の場合は、対策グッズだけでは改善が小さいことがあります。この場合は、吹き抜けの容積そのものを減らす方向(パターン1・パターン2)を検討してください。そのほうが、結果的に満足度が高くなることがあります。まずは低コストな対策から試し、冬を1シーズン過ごしてから工事の規模を判断するという進め方も現実的です。

このパターンに向く人

  • 開放感を残したい
  • すぐに費用をかけられない
  • まず安価な対策から試したい

吹き抜けを塞いだ後の部屋のイメージ ※イメージ
同じ吹き抜けでも、塞ぐ範囲と工法次第で金額も暮らし方もまったく変わります

金額が何倍も変わる理由(4つの要因)

ここまで3つのパターンを見てきました。数千円の対策から150万円超の工事まで、同じ「吹き抜けを塞ぐ」でも金額は大きく割れます。設計の立場から見ると、金額を動かす要因は次の4つに絞れます。

1. 完全に部屋化するか、一部だけ塞ぐか、工事をしないか

最も大きな分岐点です。床という構造物を新設するかどうかで、職人の種類・工期・金額の桁が変わります。

2. 既存の梁・柱の位置と、構造計算が必要かどうか

新しい床の荷重を受ける部材がすでにあるか、新設が必要かで、工事の難易度と金額が決まります。構造計算が必要になると、設計費用も上がります。

3. 電気配線・空調(エアコン新設)をどこまで新設するか

個室として使うなら、コンセント・照明・エアコン用の配線が必要です。壁の中に配線を通す工事は電気工事士の資格を持つ職人が担当するため、大工とは別の人件費が加算されます。

4. 新設する床の仕上げ(フローリングのグレードなど)

新設した床をどう仕上げるかでも金額が変わります。床暖房を入れたい場合は、別途床暖房の工事費が加わります。


吹き抜けを塞ぐ前に、知っておきたい3つの注意点

1. 建築確認申請が必要になるケースがある

【設計実務の視点】床面積が増える工事は、確認申請の対象になることがある

吹き抜けを完全に塞いで床を新設する工事は、建築基準法上「増築」として扱われるケースが出てきます。防火地域・準防火地域に指定されている地域では、面積の大小を問わず確認申請が必要です。それ以外の地域でも、増築する部分の床面積が10m²を超える場合は確認申請の対象になります。

一方、天井の高さが最高部で1.4m以下、かつ新設する床(ロフト)の面積が設置する階の床面積の2分の1未満の場合もあります。この場合は小屋裏物置(ロフト)として扱われ、床面積に算入されない取り扱いになります。ただしこれはあくまで一般的な基準で、自治体や個別の建物によって判断が変わります。着工前に必ず設計者・工務店・自治体の窓口に確認してください。

2. 吹き抜けを完全に塞ぐと採光・通風が大きく変わる

吹き抜けは、上部の高窓やトップライトからの採光を1階まで届ける役割を兼ねていることが多くあります。完全に塞ぐと、その採光路がなくなります。そのため、窓の増設や天窓の検討が必要になる場合があります。特に1階の部屋が吹き抜け経由の光に頼っていた場合は注意が必要です。塞いだ後に「思ったより暗くなった」という後悔につながりやすい点です。

3. マンションや準耐火構造の住宅では制約が異なる場合がある

メゾネットタイプのマンションなどで吹き抜けを塞ぐ場合、管理規約や構造の制約が戸建てと異なります。また準耐火構造・耐火構造の住宅では、使用できる建材や工法に制限が加わることがあります。マンションの場合は管理組合への確認、戸建ての場合は建物の構造区分の確認を、計画の初期段階で行ってください。


見積もりの頼み先は、工事内容で分ける

パターン1・2(床を新設する部屋化・ロフト化)の頼み先

床を新設する工事は、既存の梁・柱の位置、構造計算の必要性、電気配線の新設範囲によって金額が大きく変わります。現地調査・複数社比較が欠かせません。

自分から業者を探すなら、複数社の見積もりをまとめて取れるサービスが入口になります。

**【Re:est】は運営元(ニッカホーム株式会社)の店舗網を使うサービスです。店舗の対応エリア外からは申し込めません。**対応エリアは店舗の展開状況によって変わります。お住まいの地域が対象かどうかを、申し込み前に公式サイトでご確認ください。また、本見積もりの金額が15万円以下になる見込みの小規模工事は対象外です。パターン2のうち、ロフトの床を敷くだけのような小規模な工事で検討している方は、この条件に当たる可能性があります。申し込み前に金額の見込みを確認してください。

リフォーム比較プロは、広告主の案内では全国500社以上のリフォーム会社が登録しています。申し込みのあと、本人確認(電話)があります。

パターン3(対策グッズで済ませる)の頼み先

断熱カーテンやシーリングファンなどの対策グッズで済む範囲は、工事を伴わないか、工事費が数万円程度で済むことが多いです。この規模は、一括見積もりサービスが想定する金額に届かない場合があります。まずは対策グッズを試し、それでも改善しない場合に、床の新設を伴う工事(パターン1・2)への切り替えを検討してください。

依頼する時にメモしておくと見積もりが比べやすくなる4点

  • 塞ぎたい範囲とおおよその面積
  • 既存の梁や柱の位置がわかる資料(図面があれば)
  • 新設する部屋・ロフトの用途
  • 電気配線やエアコンの新設希望の有無

この4点をメモにして各社へ渡すと、工事範囲が揃った見積もりが戻ってきます。


よくある質問

吹き抜けを塞ぐのに建築確認申請は必要ですか

防火地域・準防火地域での増築、または増築する部分の床面積が10m²を超える場合は確認申請が必要です。天井高1.4m以下かつ床面積が設置階の2分の1未満のロフトであれば、小屋裏物置として扱われ床面積に算入されない場合がありますが、個別の判断は着工前に設計者・工務店・自治体の窓口に確認してください。

吹き抜けを一部だけ塞いでロフトにすることはできますか

できます。吹き抜けの上部だけに床を新設し、下は吹き抜けのまま残す工法で、本記事のパターン2にあたります。天井高・床面積の条件を満たせば、建築基準法上の扱いが軽くなる場合もあります(詳細は上の注意点を参照)。

吹き抜けの寒さは、工事をせずに対策できますか

ある程度は対策できます。断熱性のあるカーテンやパネルは数千円程度から導入できます。シーリングファンは、本体と設置工事を合わせて数万円から最大19万円程度です。ただし吹き抜け自体の空間容積が大きいことが主な原因の場合は、対策グッズだけでは改善が限られることもあります。

吹き抜けを塞ぐと家の価値(売却時の評価)は下がりますか

一概には言えません。吹き抜けの開放感を評価する買主もいれば、冷暖房効率や部屋数を重視する買主もいます。床を新設して居室や収納を増やす工事は、部屋数や使い勝手の面で評価が上がる場合もあります。ただし構造や仕上げの質によっても評価は変わります。売却を検討している場合は、工事の前に不動産会社にも相談してください。

マンションでも吹き抜け(メゾネット等)を塞ぐ工事はできますか

構造上可能な場合もありますが、管理規約や構造区分(準耐火構造・耐火構造)によって、戸建てより制約が多くなります。着工前に管理組合への確認と、管理規約の精査が必須です。


まとめ

  • 費用の目安:
    • 完全に塞いで2階に部屋を増やす(部屋化): 50万〜150万円(事例では190万円も)
    • 一部だけ塞ぐ(ロフト・収納化): 20万〜135万円程度(4畳半の標準仕様は40万〜60万円前後)
    • 工事をせず対策グッズで済ませる: 9千円程度〜19万円程度
  • 金額が割れる理由: 部屋化か部分塞ぎか工事なしか、構造計算の必要性、電気配線・空調の新設範囲、床の仕上げの4つ
  • 注意点: 床面積が増える工事は確認申請の対象になることがある、採光・通風が変わる、マンション・準耐火構造は制約が異なる
  • 頼み先の選び方: 床を新設する部屋化・ロフト化は2〜3社の相見積もりを取る。対策グッズで済む範囲は、まずグッズを試してから工事を検討する

出典(いずれも2026年10月16日確認)

  • ゼヒトモ「吹き抜けを塞いで部屋にするリフォーム。費用相場・業者選びのポイントも解説【2025年最新】」(費用の内訳表)
  • リホームナビ「吹き抜けを塞ぐ・部屋に変更するリフォームは可能?費用・実例・注意点」(費用レンジ・実例・建築確認申請の基準)
  • 株式会社明康「ロフト増設リフォームの費用相場を解説|メリット・デメリットや法規制の注意点」(ロフト増設の費用・昇降手段別の金額・法規制)
  • homemap「吹き抜けにシーリングファンは必要?いらない?メリット・デメリットや費用相場を徹底解説」(シーリングファンの本体・設置費)
  • 個人ブログ「【吹き抜けの寒さ対策】総額1万円以下で吹き抜けを閉じました」(自分で行った対策の実費用)

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